簿記の目的

簿記の終局の目的は「正しい財務諸表を作る事」です。
企業は1年を単位として必ず「決算」という会計処理をしますが、その時に企業の1年間の活動の結果を数字によって示す経営管理資料が財務諸表です。
財務諸表には年度末における企業の財政状態を示す「貸借対照表」と、会計期間(1年、半年など)の経営成績を計算してその原因と結果を示す「損益計算書」があります。
簿記はこの財務諸表を正しく作る為に毎日の取引や資産、負債、資本の動きなどを記帳し、それが正しく記帳されているかどうかを合計残高試算表などによって検証します。
現在の企業はどんどん巨大化し、グループ化し、更にはグローバル化してその企業活動は複雑化しています。
その巨大化、複雑化した企業は直接その企業で働く人や株主だけでなく、その周辺の多くの人の生活にも大きな影響を及ぼしています。
その為この様な影響の大きい大企業では、特に会計期間(1年、半年など)の利益と損失を多くの人に正しく知らせる義務を負っています。
この利益と損失を正しく計算する為の基礎データを提供するのが、簿記の最も中心的な役割になります。
よく「企業の役割は利益の追求だけでは無い」という方がおられます。
確かに企業、中でも多くの社員を雇い地域社会にも大きな影響を与える大企業には社会的責任もありますが、社会的責任は企業がコンスタントに利益を挙げて初めて果せる事です。
利益が出せない企業はいずれ倒産しますので、そうなれば社会的責任もへちまもありませんね。
簿記によって企業活動の全てが正しく記帳されていれば利益や損失が正しく計算されるだけでなく利益や損失の原因も正しく知る事が出来、企業はそれを知る事で経営を改善し適正化する事が出来ます。
簿記はこの様な経営診断や経営改善にも重要なデータを提供しています。
もちろん簿記は多くの人の生活に影響を与える大企業だけに大事な経営管理技術ではありません。
中小零細企業においても例えば銀行から設備投資資金や運転資金を借り入れる時や納税計算をする時など、様々な場面で正しい簿記と記帳がなされている事が重要になります。
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