税務と簿記

企業は日本国内で「課税所得」があった場合は、その課税所得に対して税金を払う必要がありますね。
この課税所得の計算は法人企業や青色申告を選択している個人事業主などは、期末決算において作成した財務諸表をベースにして行います。
但し、課税所得は財務諸表の利益とは一致しません。
これは企業会計で言うところの「収益、費用」と、税法で言うところの「益金、損金」は似ている様で異なる部分があるからです。
その為税務申告をする時は税法の規定に合わせて利益を増減します。
例を挙げれば事業税(地方税)などは企業にとっては費用ですので決算では当然費用として計上され、その分利益は少なくなっています。
ところが税法では事業税は損金として認めていません。
その為税務申告では事業税は費用から除外してその分課税所得を増やします。
その他にも減価償却資産の繰上償却分や利益の留保(別途積立金)なども、納税申告では自己否認して課税所得を増やした上で税額を計算する必要があります。
この様に簿記・会計による利益の計算と税法で言うところの利益が異なるのは、企業会計の拠り所である商法計算規則や企業会計原則の考えと、税法の考え方が異なるからです。
商法や企業会計原則は基本的に「株主保護」の観点から企業経営の健全性に重点を置きます。
その為収入は期中に実現した収入のみを計上し(実現主義)、費用は逆に将来発生するであろう予想費用までも含めて計上する事を要求します(発生主義)。
その結果利益は圧縮された形で計上されます。
一方、税法には国家財政の財源を確保する必要がある為、「税収確保の原則」があります。
要するに「税金は出来るだけたくさん取る」という事です。
そのギャップを埋めるのが「税務調整」と言われる利益の調整で、この作業を企業では期末決算後2ヵ月以内に行った上で税務申告をして、即納税する事になっています。
但し、公認会計士による会計監査を義務付けられている大企業の場合、納税時期は1ヵ月延長されます。
税務調整は元帳ではなく税務申告用紙の中で行いますので、簿記とは直接関係はありません。
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